こんにちは!
現在、宮城県の仙台市と富谷市成田でヘアサロン(理/美容室)を3店舗経営している樋口です。
このように記事を書く事から離れていたのですが最近求人やフリーランス利用の問い合わせが多く、その方たちとお話をさせて頂く中でいろいろと思うこともあり自分の脳内整理の意味も含めて書いていこうと思います。
ここ2年間のコロナ禍で、
・生活が一変した方。
・価値観が大きく変わった方。
・今後の先行きに不安を感じている方。
・何か変わらなきゃいけないけど、どうしていいかわからない方。
そんな方達へ、なにか動き出せるヒントになればと思いますので、自社での取り組みやスタッフとの向き合い方、経営者としての自分の考えなど読んでみてください。
まず、簡単に自社の紹介を。
★富谷市成田にあるHUBhair(ハブへアー)・・・11年目★
正社員スタイリスト・・・女性美容師さん1名(在籍6年)
パートスタイリスト・・・女性美容師さん2名’(在籍11年/10年)
パートアシスタント・・・女性理容師さん1名(在籍4か月)
年間契約フリーランス・・・男性美容師さん1名(在籍3年9か月)
スポット利用フリーランス・・・女性理容師さん/女性ネイリストさん各1名
★仙台市泉中央にあるRiM…(リム)・・・4年目★
正社員スタイリスト・・・女性美容師さん1名(在籍3年9か月)/男性理容師さん2名(在籍3年9か月/1年1ヶ月)
スポット利用フリーランス・・・女性美容師さん4名/男性美容師さん1名
★仙台市にある自宅サロン★・・・1年目
おじさん(私)・・・1名
という構成です。
また、この秋と冬に2名入社予定があります。
フリーランスの方々も含めるとだいぶ大所帯になったなぁと。(しみじみ)
女性パート美容師がフリーランスになるまで
タイトルにも書いた通り、ハブヘアーに在籍中のパート美容師さん二人が今年の10月から当社のパート従業員としては一度退社し、そのままフリーランスとして当社に在籍することになりました。
フリーランスがよくわからない方にとっては意味がわからないと思いますが、簡単に言うと職場も担当するお客様も何も変わらないまま、立場が”勤め人”から”個人事業主”に変わった。
という事です。
9月末日まではパート勤務、10月1日からはフリーランス契約。
正直、2人の人生の中でかなり勇気のいる決断だったろうと思います。
この決断に至るまで約半年を要しましたね。
昨年(2020年)の年末の個人ミーティングの際にぼくから2人へ唐突に、
「再来年(2022年)から当社はパートスタイリストの雇用契約を廃止します。」
と伝えました。
つまりこれは、パート契約のままだったら自動的に契約終了(退社)。と言う話です。
二人とも、10年間お店を支えてくれたスタッフなのにいきなりそれはないんじゃない?
と思っただろうし、たぶん僕の事嫌いになりましたね。ははは…
別の選択肢として僕からは、
「フリーランスに転向しないか?」
という提案を。
もちろんその場で決断を求めたわけではなく、半年くらいの間にフリーランス美容師(個人事業主)として働くというのはどういうことか?どんなことが必要か?メリットデメリットなどを伝えながらよく理解して決断をしてもらえるように話し合いをして行きました。
その中で2人から、
「別のサロンを探している」
「美容師ではない同じくらいの時給の仕事に誘われている」
と言うような話も聞きましたが、
「それもいいですね」と否定はせずに本人たちの意見を尊重してきました。
本人達の人生なので、そういう判断や決断にあれこれいう立場にはないというのもありますしね。
(この辺の話は僕自身も簡単に言葉では表せない心の動きもありますが長くなるので割愛します。)
最終的に決断したのは今年の夏の始まりくらい。
彼女たちの前向きな決断を聞いた時、僕は嬉しかったです。
2人に伝えたこと。伝えたかったこと。
パートスタッフはこれまで扶養範囲内での雇用契約希望だったので所得制限があります。
2人は10年以上勤めているので、もちろん自分の顧客もたくさんいます。
僕が常々、彼女たちに感じていたこと、思っていたことは、
”稼ぐ能力(美容師さんとしてのスキル)があるのに稼げてない(自分で制限をかけてしまっている)”
もったいないなぁと。
どうしても僕らの世代に多い固定観念の1つとして家庭を持つと、
”男が稼いで、子供が少し大きくなったら子供の習い事の足しにでもパートしようかな?”
みたいなものが何かの呪いのように刷り込まれてるんですよね。
もちろん各家庭ごとに事情は様々なので正解はないです。どれも正しい。
しかし、コロナ禍になり世の中の常識は一変しましたよね。
・大企業なら安心?
・正社員だから大丈夫?
・ボーナス?
・終身雇用?
全て崩壊しかけています。
旦那さんの1馬力に頼ったライフプランでは自分の大切にしているものを守れないかもしれない。
そういう緊張感とマインドセットがこれからは必要だという事を伝えました。
”フリーランスに転向することで、収入に制限が無くなりこれからは自分の頑張った分がそのまま報酬として自分に返ってくる。”
”個人事業主という立場になることで、税金の仕組み、資産の運用、お金と時間の新しい価値に触れることが出来る。”
”個人事業主として身につけた強く生きるスキルとその姿を自分の子供たちに直接伝えてあげることが出来る。”
”自分の人生の新しい可能性に気付いてほしい。”
そんなところでしょうか。
スタッフとの関係性
スタッフとのミーティングや求人の相談や面談の時には、自分の頭の中にある言葉は包み隠さずストレートに話します。
とどのつまり、スタッフやフリーランスの方々とは利害関係でつながっているのでお互いに
”選ぶ側であり選ばれている側”
なので、スタッフに対して
”家族だとか、人生を背負っている”
のような考えは1度も思ったことはありません。
50:50の関係の中で情報共有しながら高め合える関係性でありたい訳です。
こういうきれいごとではない言い回しの話も直接スタッフとします。
スタッフの前ではきれいごとを言って、他のところで本音を話したりしてしまうとどこかで様々なズレが起きてきますよね。
それがもし信頼関係に関わるようなことだったら取り返しがつかなくなります。
今回のパートスタッフのフリーランス転向の話し合いの中で、
自分でもこんなこと言っていいものなのかかなり葛藤がありましたが2人に伝えたことがあって、
「このまま50代、60代となった時に今と同じような日数や時間は働けなくなる可能性が高いですよね?もしそうなってしまった場合には、経営的にみてパート契約の継続は正直難しくなります。なので今からフリーランスという働き方をスタートして将来、世の中がどうなっても強く生きられるように個人事業主としての経験値を積み上げていきましょう」と。
キツイ内容かとは思いましたがこれが僕の本音です。
どう捉えてくれたかわかりませんが、このタイミングでのこの提案はこれまでサロンを支えてくれた2人への今の僕にできる感謝の気持ちの1つでした。
”その時”が来た時に急にクビの宣告をするのではなく正しい情報を共有して早い段階で選択肢を提示する。
例えが適切かわかりませんが、20代から10年付き合ったパートナーに突然別れを告げる男。みたいなのって最悪ですよね!?
当たり前ですが10年も一緒に働いてきてるので”情”がありまくります。
これからも人と人しての良好な関係性を続けたいという思いを叶えるのに必要な判断だったと思います。たぶん…
(今でもほかにもっといい方法があったんじゃないかと考える日がありますが…)
サロンでの取り組み
パートスタッフが正社員を飛び越えて、フリーランスになっても成功できるイメージが持てたのも、これまでのサロン運営での取り組みが身を結んだものだと確信しています。
・新規客ではく、とにかく指名数(自分の顧客)を付ける事にウエイトを置いてきた。
・シフトに関して99%本人達の要望通り自由度を高めてきた。
・技術や知識の安売りをしてこなかった。
・サロンワーク以外の余分な勤務時間を作らない為に朝礼終礼、ミーティングなど基本排除。(講習やミーティングが必要な場合は営業内に出来る様に)
・有給休暇も自由に取得。
これらは現在進行形でパートスタッフ以外にも将来をイメージしてもらいながら仕事ができるように、
自分の顧客、自分の生活リズム、自分の心身のバランス、自分のしたい仕事、自分の稼ぎたい働き、自分の人生のタイミング。
で全てがコントロールできるように自由度の高い環境整備をしています。
最後に
本当にこの1年で求人のご連絡やフリーランスについてのお問い合わせをたくさんいただきました。
その方々とお話をする中でまだまだこの業界はこんな感じか…と思ってしまう事がたくさんあります。
- 雇用契約書を結んでいない
- 就業規則がない
- 不毛な朝礼、終礼が毎日ある
- 名ばかりのミーティングが月に何回もある
- そのために朝早く来て、自分の仕事が終わっても帰れず待ってる
- 有給を全然取らせてもらえない
- 週休二日ですらない
- 決まった休憩時間が設定されていない
- 売上に対する歩合給が著しく低い
etc…
まだ勤めて1社目だったり、長く勤めていてなんとなく心地がいい環境だったりすると無意識レベルで消極的に不満や違和感を受け入れてしまう体質になってしまっているかもしれません。
僕自身は業界を良くしたいというような大義は無いですが、
直接相談してくれたり、悩んでいたり、上記のような部分で疲弊して理美容師の道を諦めてしまっているような方にはなにか出来る事があれば力になりたいと思います。
現状、当社では新規で求人やフリーランスさんを積極的に募集をしているわけではないのですが(席がない…)
・フリーランスについて詳しく話を聞いてみたい
・前向きにチャレンジできる環境を探している
・ただただ悩みを聞いてほしい
・経営者と繋がりたい、情報交換したい(僕がw)
すでに実力(指名売上)のある方からの求人やフリーランス希望であれば新しいエリアへの新規出店も検討いたします。
公式LINEを貼っておきますので細かいことは気にせずメッセージ下さい!
樋口 祐次郎
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